本採用の方 臨時的任用職員・
会計年度任用職員・
任期付職員の方
閉じる

メニュー

事業一覧

お問い合わせ 様式ダウンロード 入会申込フォーム
お問い
合わせ
様式
ダウンロード
入会申込
フォーム

一緒につくる モっとスてきな学校生活

 創立70周年を迎えた三沢高等学校。

 「学びのチャレンジ」「成長へのチャレンジ」「将来へのチャレンジ」を通して「気づく」「考える」「経験する」「身につける」の4つの能力を身につけ、グローバルな社会で活躍できる人物を目指す「モっとスごい自分になれるモスプロジェクト」というスクールカラーの苔色(モス)にちなんだプロジェクトに取り組んでいます。
 今回のタイトルに引用させていただきました!

 取材した「モスサミット(正式名称:三沢高校三者協議会)」は生徒・保護者・教員が、より良い学校生活や運営について対等な立場で話し合う協議会。
 この名称にも「モス」を冠し、平成24年度に生徒の要望で始まりました。
 コロナ禍で中断はあったが今回16回を迎えます。

 この取り組みは単に学校の問題を解決することだけでなく、この取り組みを通して生徒に(主権者として)成長してもらう教育的な側面と生徒の意見表明権を保障する、という目的があり、特に意見表明権の保障は『国連子どもの権利条約』に記載され、『子ども基本法』に定められているそうです。意見表明権はこれから学校のさまざまな取り組みで広く定着していくことでしょう。



校内のポイントカラーも モスグリーンでした

 話し合いのテーマは三者それぞれが事前にアンケートで絞り込み、協議会前に三者の代表が参加する事務局会議で決定します。そして、協議の内容は持ち帰って報告後話し合いを重ね、可能なものは実行に移されていきます。
 協議題の事前絞り込みや協議題への意見集約には、三者をつなぐe-ラーニングシステムが活用されています。

 この日の参加者は各代表の生徒9名、保護者4名、教職員3名の計16人で、司会も三者から各1名、そして助言者として岩手大学教育学部の田代教授も参加。岩手大学教育学部ではこの取り組みを研究課題としており、この日の模様の一部はzoomで教育学部へ中継されました。
 また、オブザーバーとして代表以外の生徒・保護者が参加し、地元TV局のカメラも協議の行方を見守りました。



記録用カメラも スタンバイOK~

 開会のあいさつ、参加者の紹介、前回話し合われた内容の経過報告後、今16回の3つのテーマについて協議に入ります。

「自転車の乗り方について」(保護者から)
「新制服の着用について」(教員から)
「頭髪検査について」(生徒から)

「自転車の乗り方について」(保護者から)

 保護者の協議題を決めるアンケートで、三沢高生の乗る自転車が車と接触しそうになったという目撃談から、自転車の乗り方、ヘルメットの着用をテーマとしたとのこと。
 2026年春からは、ながらケータイ、並走、無灯火などの違反に導入される「青切符」について説明され、対象となる違反に心当たりがあるという生徒もいました。
 ヘルメットの着用については、保護者から「努力義務であることをどう考えているのか」と生徒にアンケートを実施しています。
 「必要だと思う」一方で「ヘルメットを置くところがない」と物理的な課題のほか「正直やりたくない」「髪型が乱れるのが嫌だ」「自分だけ着用するのは気まずい」「着用が必要なら自転車に乗らない」など、自分の安全に関わるとはいえ、億劫であったり周囲の目が気になるという率直な意見が上がっていました。

 私自身も自転車に乗っているので(着用に積極的でない理由は理解できるな~)と思いながら聞きました。

「ヘルメットの着用は努力義務ではなく義務化してほしい(生徒)」との意見に、教員からは「将来自分の身は自分で守ることを考えなければならない。自分の身を守ることなので義務化は考えない」と自分たちで考えるのが大切だと話し合いの継続が促されました。

「新制服の着用について」(教員から)
 2026年度から制服が新しくなるが、生徒会から2、3年生も新制服の着用も可とし、式典等では統一しないでほしいという要望書を受けたもの。
 教員からはどちらも許容するし、組み合わせも可としたが、保護者・生徒からは経済的負担の面で難しいということや逆に式典等については統一してほしいなどの意見が上がりました。

ほかには
・新しい制服は強制的に買う必要はない
・制服が完全に切り替わるまでは今の制服は買うことができる(制服が破れたりしたら新しい制服にしなければならないと一部とらえられていた)
など、提案に対する意見の集約時に共通認識されていない情報があることがわかり、情報の共有・理解が重要さを改めて感じました。



2026年度からの新制服
グリーンを基調としたスタイルで
ポロシャツやサマーセーターも
任意で購入可だそうです

「頭髪検査について(生徒から)」
 検査がなくてもルールを守る自己管理能力が育つなど、校則の否定ではなく生徒の自律や自主性が育まれること、検査を苦痛に感じる生徒への配慮になること、教員側にも検査にかかる時間を本来の業務に注力できるようになると、双方のメリットを挙げて頭髪検査の廃止が協議題となりました。
 現在頭髪については「極端な加工が禁止」と基本を示し、他は自主性に任されています。
 教員側からは、明らかに逸脱している生徒はほとんどいないため、目立つ場合は個別の指導で十分ではないかという意見が出されました。

協議後は「賛成反対を含め、さまざまな意見交換ができたことが有意義だった」と互いに感謝のことばを交わしました。

 最後に助言者から
 「結論そのものよりそこに至る『プロセス』が重要で、誰それが言ったからと責任転嫁しない、正しいイコール“○○すべき”にとらわれず本質的に何を問うべきかをじっくり考えることが大切。もともと違っていることを前提として対立やジレンマを克服し、合意形成を試行錯誤することが豊かな学びになる」
と、将来活躍できる人材になるようエールが贈られました。

こうして2時間のサミットは終了。おつかれさまでした。

 当日の会場設営・運営は生徒会が中心となって進めており
「しっかりと発言力のある、頼もしい生徒会だ」
と、指導に当たっている酒田先生も太鼓判を押していました。

 地元三沢の祭りやイベントなどへの参加を通じて地域交流・国際交流も体験している生徒たち。
 これからも「モっとスごい自分」を目指して学びを続けていただきたいと思います。
 Keep exploring,keep experimenting,and keep growing!