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受け継がれる『荒馬踊り』

平川市立柏木小学校では、「柏木町荒馬踊り(あらまおどり)」を継承するため、十数年前から総合学習で取り組んでおり、柏木町荒馬踊保存会の指導を受けて4年生が学習発表会で披露しています。今年は9月28日に行われる県教育委員会主催の「こども民俗芸能大会」に出演するため練習しているということで、その様子を取材させていただきました。

大会は平川市文化センターを会場に、柏木町荒馬踊り、新屋獅子踊り、小目名もちつき踊り、南部駒踊、
登山囃子、飯詰獅子舞、吉野田獅子踊の7組の民俗芸能が披露されます。

○柏木町荒馬踊りとは…

約470年前から柏木町に伝えられており、平川市指定無形民俗文化財に登録されています。田植えが無事に終了したことを感謝し、田の神様を天に送る儀式である「サナブリ」と、稲の害虫を追い払うための行事である「虫送り」が芸能化されたもので、藩主の領地見廻りを表した郷土芸能です。笛、太鼓、手平鉦の囃子に合わせて、音頭取りを先頭に太刀振(たちふり)、ささら、荒馬(あらま)が大列を組み舞い歩く踊りとなっています。

体育館に4年生33人が集合し、保存会5名の方に指導していただき練習開始!

○音頭取り
2人1組となって踊るため一人の児童が代表で音頭取りとなって、みんなの先頭に立ちます。児童の人数が偶数の場合は2人で音頭取りをします。音頭取りの合図で「シッサーヨシッサーヨ」と大きな掛け声で囃子の音楽に合わせて踊り始めます。後に続く舞い手のペースを乱さぬよう導く役目をしています。

○太刀振
女子14人が担当し、馬を引く若侍を表しています。棒を立て右腕を前に突き出して進んでいきます。ペアになり棒を下・真ん中・下へ打ち合わせることで悪霊を追い払い、天と地の神様が協力し、田の神様の帰り道をきれいにする役目となっています。

○ささら
男子10人が担当し、馬のひづめの音やカエルの鳴き声、米の俵を表しています。腰を低く下ろして少しずつ進み、左右に大きく振って音を出しながら踊ります。病気にならないためのお守りの役目となっています。

○荒馬

男子8人が担当し、田んぼや畑で働く馬を表しています。ささらと同じように腰を低く下ろして少しずつ進み、馬の頭を上げて荒々しい馬を表現しながら踊ります。

保存会の方に教えていただきながら、「シッサーヨシッサーヨ」と掛け声をかけて約20分間踊り続け、汗を流しながら練習に励んでいました。進む速度はゆっくりでしたが大きく舞う姿はとても迫力があり感激しました。囃子が終わると、休憩タイム。各自、水筒を持参して水分補給をしていました。

男子は
「腰を低くするのが大変」
「踊り続けても疲れないように体力をつけたい」
と話し、女子は
「腕をまっすぐにするところを曲がらないように注意して踊りたい」
と話してくれました。
ささら、荒馬は低い姿勢を保ちながら進むため、カメラを構えていた私も撮るのが大変でした。
休憩が終了すると再び練習を開始。また元気よく踊り始めた児童に圧倒され、若いエネルギーを感じました。

練習後、保存会の方が
「今日の踊りは80点!だんだん上手になってきている」
と、子どもたちの成長に嬉しそうでした。
もっと練習して発表会では100点満点の踊りができたかな?大会の次は、学習発表会に向けて練習を重ね、11月8日に披露します。伝統芸能を次の世代へ伝えるために、これからも取り組み続けて欲しいです。