精魂込め、汗を流す最後の農園実習
取材地:青森県立青森北高等学校今別校舎
取材日:2021年5月7日/8月31日
取材者:小野 真実
元の学校名「今別高校」は、フェンシングで全国に名をとどろかせたこともあり、皆さんも記憶に新しいと思います。今年度末で閉校となってしまう青北高今別校舎の農園実習の取材に行きました。
農園は、海岸からほど近い今別町大川平「荒馬の里活性化センター」の敷地内にある体験農園。そこの一部を学校が借り今年で22年目とのことです。
5月7日微風で晴れ。気温22度の中13:20開園式。実習は、3年生10名でスタート。農園倉庫前の広場で校長先生と生徒会長のあいさつが行われ、最後に町役場農園担当者からの諸注意事項、その後、生徒の全員が麦わら帽子に長靴、軍手でクワなどの道具を持ち畑へ移動しました。畑は最初から畝がつくられており、生徒は1班から3班に分かれ、ジャガイモを植えていきます。
《植え付け作業》
①堆肥を入れる
②肥料を入れる
③畝を少し崩す
④種イモを上から少し押す感じで置いていく
⑤土をイモに被せる作業
※6月末、7月末と除草、芽かき、土寄せ作業あり!
8月31日待ちに待った収穫祭!微風で晴れ。気温23度。当初、8月25日でしたが雨のため延期になりました。
そして、園児と一緒の収穫が予定されていましたが、コロナ禍のため、同校のみでの実施としました。
《収穫作業》
①イモを堀り脇に寄せる
②網袋に入れる
③平らに均す
④乾かす
1班~3班&先生の収穫量を計測
右側から1班~3班のプラカード
♪やっと終わった~ 疲れだ~ パシャッ
収穫量は、1班89㎏、2班73㎏、3班79㎏、先生64.5㎏の合計305.5㎏と昨年の約240㎏を大幅に上回りました。
「猿の食害で収穫量が落ちた年もあった」と白戸教頭先生からお話を聞きました。
収穫したジャガイモ(メークイン)は生徒たちが持ち帰るほか、町内のこども園や社会福祉施設に贈呈するそうです。
生徒の高木優奈さんは、「3年間毎年農園実習をやったが、慣れない農作業は大変だった。でも、みんなと協力することの大切さ。農家の方への感謝の気持ちが芽生えた。今後、食べ物は感謝の気持ちを忘れず、残さずおいしく食べたい」
相内咲さんは、「暑い中の除草作業は大変だった。もっと大変だったのが収穫作業で、昨年までは機械で掘り起こしてもらっていた作業を、自分たちの手で掘り起こしたのが特に大変だった。しかし、収穫量は昨年以上で嬉しかった」と話してくれました。
この取材で、生徒と先生の関係がとても和気あいあいとしていて、作業中には友達のような口調で言い合いながらも、先生の言う言葉を理解し行動できる生徒たち。なにか大家族を見ているかのような錯覚をふと感じる場面がありました。
今別! 高校生! 君らの未来に幸多かれと!
さようなら 青森県立青森北高等学校今別校舎 バンザ~イ バンザ~イ バンザ~イ
青北高今別校舎の皆様、取材にご協力いただき誠にありがとうございました。